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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2015年04月06日

洛西の社寺に花を訪ねて②十輪寺

洛西の社寺に花を訪ねて②十輪寺 

なりひら桜


十輪寺山門

小塩山西山麓に業平寺の名がある十輪寺があります。
寺伝によると創建は嘉祥3年(850)文徳天皇の后染殿皇后(藤原明子・あきらけこ)の世継誕生を祈願し、めでたく皇子のちの清和天皇になられたところからも文徳天皇の勅願寺となりました。
この寺はまた在原業平が晩年この寺に隠棲し、塩焼きの風流を楽しんだところとして知られています。
境内には推定200年といわれる「なりひら桜」が今満開です。
業平の有名な歌「世の中にたえて 桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」を深読みする人は、業平の主人筋の惟喬親王が文徳天皇の第一皇子でありながら、政治的に有力な藤原良房が入内させた娘染殿皇后が生んだ皇子が天皇となり、良房がこのことを桜を見ているようだと詠ったので、皇位につくことができなくなった悲劇の皇子の心中を察して嘆いた歌ともいわれています。
主人筋の悲嘆の原因となった因縁の十輪寺を隠棲の場所としてに選んだとすれば、業平の心を推し量ると不思議なところです。
  

Posted by むかご at 21:15Comments(0)