2015年05月18日
伊勢・志摩の旅 終 麦崎灯台
麦崎灯台(足元にミヤコグサの黄色いじゅうたん)
志摩半島の最南端に麦崎灯台があります。
この麦崎灯台は昭和50年12月10日に設置、点灯され、布施田水道を航行する船を見守りつづけています。灯台前にある広場からは、熊野灘特有の男性的な景観とともに、広大な太平洋のパノラマを眺めることができます。
眼下の海岸は、荒波に洗われた海食崖で、沖合は布施田水道の東口にあたり、岩礁が多く海の難所として知られており、灯台から降りることもできます。
ちょうど干潮時で、タイドプールといわれる潮だまりが現れています。この潮だまりは生き物の宝庫となっており、学生などの観察適地となっています。岩の上で女性がひじきを採っている姿が見えました。
ここはまた、シーズンになると海女の磯笛が聞こえるというので、「日本の音風景100選」にも選ばれています。もっともいまでは海女さんの漁場は沖へ出ているので、直接に聞くことは少なくなっているといいます。
付近には何棟かの海女小屋がありました。土曜の休漁日で海女さんは見えませんでしたが、ちょっと中をのぞかせていただきました。
小屋には海女さんが暖をとる施設や休憩場所がある
おけの真水は塩水を洗うためのもの
三重県志摩半島一帯からなる伊勢志摩国立公園は、戦後間もない1946年に国立公園に指定され、リアス式海岸と温暖な気候による植生、英虞湾、的矢湾、五ヶ所湾など深い入り江が織りなす景観など、見どころの多い公園です。日本の国立公園の面積の約60%が国有地であるのに対し、伊勢志摩は伊勢神宮など寺社所有も含めて90%以上が私有地であるなどの特徴があり、人の営みと自然が一体となった国立公園といえます。
今回の伊勢志摩の旅は、この地出身で、週に何日か大阪から志摩半島へ帰り、農と時には漁を楽しまれている隣人の案内と情報をいただいてのものでした。おかげで一般の観光コースではなかなか行くことのできない志摩半島の風光にも接することができ、思い出に残る楽しい旅となりました。
Posted by むかご at
07:09
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