2014年02月06日
釘抜地蔵:釘抜で引き抜く諸々の苦
西陣の東地区、千本通りから東に入ると短い参道があり、本堂の前にある大きな釘抜きが目立つのが釘抜地蔵で知られる石像寺(しゃくぞうじ)です。
石像寺は、空海によって弘仁10(819)年に創建されたお寺で、遣唐使として唐に渡った弘法大師が持ち帰った石に自ら地蔵菩薩を彫り、人々の「諸悪・諸苦・諸病を救い助けん」と祈願されたことから、諸々の苦しみを抜き取ってくださるお地蔵様ということで「苦抜(くぬき)地蔵」と呼ばれるようになり、その後「くぬき」が訛って「くぎぬき」の名で知られるようになったといいます。
本堂の外壁には苦しみから解放された人々が奉納した、実物の八寸釘と釘抜きを貼り付けた絵馬が多数貼られています。

山門

本堂前の大釘抜き

実物の八寸釘と釘抜きを貼り付けた絵馬
釘抜地蔵と同じように人々の苦労を取り除く地蔵さんで知られているのがおばばちゃんの原宿で知られる東京巣鴨の商店街の奥にある “とげぬき地蔵”です。
何ものかに頼って苦を取り除いてほしいと願う気持ちは東西を問わないようですが、刺にしろ、釘にしろ引き抜いてもらうのには多少の痛みもあるということでしょうか。
Posted by むかご at
15:49
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