2019年10月02日
元薬師寺跡のホテイアオイ(布袋葵)

一面のホテイアオイのかなたに畝傍山
元薬師寺とは、良西の京にある薬師寺の前身にあたる寺です。天武天皇が後の持統天皇である皇后の病気平癒のため祈願して、天武9年(680年)に薬師如来を本尊とする寺の建立に着手。完成しないうちに天武天皇が崩御したので、持統天皇がその遺志を継いで完成させました。 当時は、金堂や東西に二つの塔がありました。平城遷都に伴って寺は伽藍ともども西の京へ移築されたと言われていましたが、最近では別々に造られたという説が有力です。このような歴史からこの寺は本薬師寺と呼ばれるようになりました。
いま、寺には小堂が建っているばかりですが、前庭にあたる跡地には金堂の礎石や東西両塔の上壇、塔の心礎などが残されています。
最近も、寺から相当離れた場所で南大門の跡とみられる礎石が発掘され、創建当時の広大さが明らかになりつつあります。
近年、寺の周辺の休耕田に地元小学生などの協力によりホテイアオイが植えられて開花時期には新しい観光地として人気を呼んでいます。
2度目の今回の訪問は、ちょうど彼岸花も満開で、ホテイアオイの薄紫色と深紅の彼岸花が鮮やかな対比を示して、奈良の初秋を演出していました。

前方の黒い建物脇で南大門跡が発掘された




元薬師寺跡の碑

寺の庭におかれた元薬師寺の礎石
Posted by むかご at
10:54
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