2018年01月29日
妙なるお経:萬福寺の梵唄
京都の七福神巡りで、黄檗山萬福寺の布袋さんにお参りしたとき、本堂から何やら妙なる声が聞こえてきました。
声にひかれて向かった本堂の中では、寒さの中素足に草履の10数人の僧侶が読経していましたが、その言葉と言い、リズムと言い、ムード音楽を聴いているような心地よい気分になっていました。、
壁にかかった説明板で、これは梵唄(ぼんばい)」と呼ばれるもので、字にも表わされているとおり、歌のようなお経で、普通の声明などとは違い、4拍子を基本とするリズムを刻みながら節の付いたお経を詠んでいく、とても音楽的なお経だと分かりました。リズムを刻んでいるのは鐘と太鼓です。、
中国から来て黄檗宗の開祖となった隠元法師は、法式(儀式作法など)やお経もすべて中国で行われていたものを忠実に継承しています。特にお経は独特で、唐音とよばれる中国語を基本とする読みをします。たとえば一般的によく詠まれる般若心経でいうと「まかはんにゃはらみたしんぎょう・・・」と唱えるところが「ポゼポロミトシンキン・・・」という具合になるのだといいます。
穏やかで心静かな気持ちにさせてくれる梵唄は、言葉はわからないにしても本当に有難く思えるお経でした。
Posted by むかご at 11:26│Comments(0)