2007年08月05日

月下美人(真夏の夜の幻想)


夜8時、近所の奥さんから今咲いていますよと電話がありました。毎年この時季になると月下美人の花を見せてもらうことにしているのです。
夜気の中、真っ白い花が開き、馥郁たる香りを放っています。
ゲッカビジン(サボテン科クジャクサボテン属)は、メキシコ原産のサボテンの一種で、夏の夜、葉(実際には茎が葉状に変化した茎節)の先端からS字状に曲がった花筒部を含めて20cmにもなる大きく白い芳香ある花を咲かせます。
大正12年、台湾を訪問された当時皇太子であった昭和天皇をもてなそうと、時の台湾総督 田健次郎がこの花(中国名で“曇葉“)をご覧にいれます。この花の名は何かとのご下問に、田はとっさに“月下の美人”と答えます。後にこの花がこの話とともに本土に移入され月下美人という名が定着したといいます。挿芽で殖え、耐寒性もまずまずのため、今では結構広く栽培されていますが、この苗を持ち帰ったのが某華族で、今日本で栽培されている月下美人はみなその子孫のクローンだという説さえあります。
花の形、色、香り、真夜中近く多数の花が一斉に咲き数時間で凋むことなど、何れをとっても真夏の夜の夢幻花としてふさわしい話題性があり高い人気があります。  
Posted by むかご at 06:16Comments(0)TrackBack(0)